アメリカのブルームバーグ通信は16日、トランプ大統領がFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長を近く解任する可能性が高いとするホワイトハウス当局者の話を伝えました。

政策金利の引き下げを求めるトランプ大統領は、利下げに慎重なパウエル氏に対し、「辞任することを望んでいる」と公言するなどして、強い圧力をかけていました。

ただ、パウエル議長はこれまで、大統領がFRB議長を解任することは「法律の下で許されない」などと繰り返し指摘しています。

ブルームバーグ通信は、トランプ氏が実際に解任を求める動きに出れば最終的に法廷闘争につながる可能性があるほか、金融市場の混乱は避けられないと伝えています。

この報道についてトランプ大統領は16日、現時点で「パウエル氏の解任は計画していない」と話しました。ただ、「解任の可能性を完全に排除したのか」という報道陣からの質問に対しては、「私は何も排除しない」とも話しています。

トランプ氏がパウエル氏の解任を検討しているという報道をめぐり、ニューヨーク市場では為替相場が乱高下する展開となっています。