アメリカ半導体大手のエヌビディアは中国向けに設計したAI=人工知能向けの半導体「H20」の出荷を再開すると表明しました。H20はこれまで規制対象となっていましたが、アメリカ政府が方針を撤回した形です。

H20はバイデン前政権が導入した対中半導体輸出規制をふまえ、エヌビディアが中国に輸出できるように性能を落とした製品ですが、トランプ政権が今年4月、規制対象に加えていました。

エヌビディアは14日の声明で、H20の中国への販売に向けた許可申請をしていると発表。アメリカ政府から許可が保証されているとしていて、近く、出荷が再開される見通しです。

エヌビディアは今月、ジェンスン・ファンCEO=最高経営責任者がトランプ大統領と会談したことを明らかにしていて、この中で規制緩和を求めたとみられます。

アメリカ政府がこれまで、中国による高性能半導体の軍事転用を警戒してきた中、ブルームバーグ通信は今回の動きについて「トランプ政権の劇的な方針転換」と伝えています。