中国の王毅外相とインドのジャイシャンカル外相が会談し、両国の関係改善を進める方針を確認しました。

中国外務省は14日、王毅外相と上海協力機構の外相会合に出席するため訪中しているインドのジャイシャンカル外相が会談したと発表しました。

会談で、王毅外相は「中国とインドは隣接する2大新興国であり、どのようにして良好な関係を維持するかが重要だ」と指摘。そのうえで、「大局的な視点から矛盾や意見の食い違いを適切に処理し、両国関係の安定した発展を推し進めていきたい」と協力関係を強化していく必要があると強調しました。

これに対し、ジャイシャンカル外相は「インドと中国は協力関係を深め、ともに国境地域の平和と安定を維持していきたい」と応じたということです。

中国とインドは国境の係争地をめぐって対立し、関係が冷え込んでいましたが、去年、5年ぶりに首脳会談を行い、関係の修復を目指すことで一致しています。ただ、今月にはインドで行われたチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の誕生日にモディ首相が祝福のメッセージを送ったことに対し、中国側が抗議し、緊張が走りました。

両国は今回の会談を通して関係改善を進める方針を改めて確認した形です。