「びっくりしてね、涙が出た」「言葉にならない…」。“ミスタープロ野球”長嶋茂雄さん(89)の訃報に、現役時代にしのぎを削った広島カープのOBらからも悼む声が寄せられました。また、新井貴浩監督や黒田博樹さんからも偲ぶ声が寄せられました。

「長嶋さんゆうたらプロ野球の顔だから」。現役時代を共にしたプロ野球解説者の安仁屋宗八さんはニュースで訃報を聞いたとき、思わず涙が出たといいます。安仁屋さんにとって長嶋さんは憧れの存在でした。

安仁屋宗八さん
「長嶋さんのファンでプロ野球に入団した。長嶋さん、王さんから三振を取るのが夢だった」

人柄にも惹かれました。

安仁屋宗八さん
「人間的にも最高だった。長嶋さんは初めて会っても声かけてくれる。優しいし、ひょうきんというかにぎやかな人だったからね」

長嶋さんへの思いを語る安仁屋宗八さん

長嶋さんが監督時代、広島で試合があったとき、朝、散歩していると「安仁屋君」と声もかけてくれていたといいます。「やることなすことオーラがあった。一言でも声をかけてもらえると、嬉しくてね。また会えるんじゃないかと思って、次の日も同じコースを歩いたりしていた」と振り返りました。

現役時代、何度も対戦した安仁屋さん。夢だった三振もとることができました。それでも「見逃し三振」だけは奪うことはできませんでした。

安仁屋宗八さん
「空振りの三振じゃなくて、見逃しの三振をとりたかった、ということを長嶋さんに伝えたいですね」

そんな「ミスタープロ野球」の訃報に安仁屋さんは…。

「僕はもうカープ一筋ですけど、長嶋さん亡くなったいうことになれば今年はジャイアンツが日本一になってもいい。阿部監督にも頑張ってもらってね。長嶋さんの亡くなられた年に優勝いうのもね、いいんじゃないかなという、そのぐらいの気持ちですね。長嶋さんは本当に神様みたいなもんですから、プロ野球選手にとって。今年はジャイアンツが日本一になってもいい。それぐらい、プロ野球のために尽くしてくれた人。冥福を祈りたい」