中小規模店舗における2021年産「小泉米」販売の現状
中小規模の店舗は、2021年産の“小泉米(古古古米)”に対してやや消極的な姿勢を示しています。話題性やインパクトがあるため販売したいと考える小売店は多いものの、実際の販売には踏み切れていない状況です。
小売店が“小泉米”の販売に消極的な理由は主に2つ。
1.品質面での懸念
備蓄米の品質については見たこともなく、味もわからないため、販売に慎重になっているようです。
2.数量の問題
販売には10トンという最低ロットが設定されており、これが中小規模の店舗にとって大きなハードルとなっています。

また、早ければ夏には早場米の新米も入荷するため、売れ残ってしまうのではないかという懸念もあるようです。
備蓄米の登場で気になるのが、これから出荷される新米の価格動向です。ブランド米として有名な新潟県のコシヒカリについて、JA全農新潟が概算金の方針を発表しました。
概算金とは、JAがコメを集める際に農家に支払うお金で、米の価格の目安となります。去年は60キロあたり1万7000円だったのが、今年は2万6000円以上を目指すとしており、これは5割増しという大幅な引き上げです。この概算金はコメの相場となり、他の業者も同様かそれ以上の価格で取引することになるため、価格は上がる見込みです。
