香川県の高校生が潜水作業に挑戦です。将来目指す職業に必要な経験をと、来週「ある場所」での作業が予定されています。本番に向けて、生徒たちは学校のプールで特訓に励んでいます。

ダイビングスーツを身にまとい潜水の練習に臨む、多度津高校海洋生産科の3年生です。

(多度津高校 海洋生産科 3年生)
「難しいです、手順を間違えると事故につながってしまうので、その辺が難しく感じています」
「ほんとうに重くて、長時間持っていられないので大変です」

これは「部活動」ではなく…「ある場所」で作業をするための、大切な授業です。

(多度津高校 海洋生産科 大坂𠮷毅教諭)
「今回はイルカプールが4mなので、うちより1m弱深くなっています」

生徒たちは総合学習の一環で、四国水族館のイルカプールの清掃に挑戦します。将来、目指す職業に就くための経験をと、高校が水族館に依頼して実現しました。

「いまからフリー潜行します。ロープなしで降りていきますが、浮力をちょっとずつ抜いて、足から降りてください」

特に重要な技術となる「フリー潜行」です。生き物の邪魔になるため、イルカプールではロープを伝って潜ることができません。そのため、きれいな姿勢の維持と細かい浮力調整が必要になります。

一度に浮力を抜きすぎると「尻もち」なんてことも…

「たわしとスポンジを水中に持って入ってもらいます」

スポンジで、プールの底に溜まったコケを落とします。習得する技術が多く不安もありますが、貴重な経験ができると、期待も大きいようです。

(多度津高校 海洋生産科 3年生)
「降りるところが一番不安です。でも、こういった機会をもらえたのでしっかり頑張りたい」

「楽しみの方が勝っていて、なかなかない経験なので、ものにしたいなと」

(多度津高校 海洋生産科 大坂𠮷毅教諭)
「将来、プロダイバーになりたい生徒や水族館の職員になりたい生徒もいるので、生徒のいい経験になったらと思います」

学んだ知識や技術を、実際に現場で発揮できるか。四国水族館のイルカプールでの潜水作業は、今月29日が本番です。