原油価格の高止まりでトラック運送業界の経営にも影響が出ているとして、青森県西北地域の団体が31日、板柳町に支援を要望しました。


支援を求めたのは、青森県トラック協会西北五(せいほくご)支部で、坂田隆(さかたたかし)支部長たち5人が板柳町の成田誠(なりたまこと)町長に陳情書を手渡しました。石油情報センターによりますと、10月24日時点の青森県内のレギュラーガソリン価格は1リットル当たり163.4円で、160円台になった去年10月以降、国による補助がありながらも高止まりの状態が続いています。トラックの燃料である軽油も例外ではなく、2020年10月には1リットル当たり111円でしたが、去年は145.9円にまで上がり、これ以降ほぼ横ばいで推移しています。青森県トラック協会西北五支部によりますと、長距離大型トラック1台でひと月あたり20万円以上、負担が増しているということです。


※青森県トラック協会西北五支部 坂田隆 支部長
「給料は減らすわけにいかないし福利厚生を減らすことが一番心配なんです。いま、がんばってこの危機を乗り越えれば良くなると思う」


青森県内では物流などで地域経済の一端を担うトラック運送業界への支援を打ち出している自治体もあります。西北地域ではリンゴを関東や関西方面に輸送する機会が多いため、板柳町の成田町長は「支援を早急に検討したい」と前向きな考えを示しました。


※青森県トラック協会西北五支部 坂田隆 支部長
「リンゴは青森県が一番おいしいことを首都圏でもわかっているのでなんとしても届けたい。行政の方で支援していただけることを糧にしてやっていきたい」


トラック運送業の中小企業や個人事業者の多くは、燃料費の上昇分を価格に転嫁することが厳しい背景もあり、青森県トラック協会西北五支部では今後も西北地域の自治体に支援を要望していきたいとしています。