去年9月、神奈川県横須賀市の国道で、在日アメリカ軍の兵士が運転する車がバイクと衝突した死亡事故の初公判が行われ、兵士は起訴内容を認めました。裁判では、米兵が事故などで執行猶予付きの判決が確定した際に「帰国させることを迅速に検討する」という米軍の方針があることがわかりました。
在日アメリカ軍、横須賀基地の2等兵曹ヤノス・ジェイデン・エドウィン被告(22)は、去年9月、横須賀市の国道で車を運転中に右折禁止の交差点を右折し、対向車線を直進してきたバイクと衝突し、会社員の伊藤翼さん(当時22)を死亡させた罪に問われています。
きょう、横浜地裁横須賀支部で初公判が行われ、在宅起訴されていたヤノス被告は、米軍の関係者に付き添われ出廷しました。
裁判の冒頭、裁判官から起訴内容について「間違っているところはあるか」と問われると「ノー」と小さな声で答え、起訴内容を認めました。
検察側の被告人質問では、ヤノス被告は「週に4回程度、交際相手の車を運転しているが、基地の外では運転していない」と述べ、事故後も運転を続けていることが明らかになりました。
また、事故後、軍が被告に対し「基地の外への外出禁止」などの制限を課していましたが、現在は解除されいることも明らかになりました。
ヤノス被告は事故直後、憲兵隊に連れられて横須賀基地に戻っていましたが、弁護側が日本の警察に通報せずに憲兵隊を呼んだ理由について問うと「在日米軍では、事故などを起こした場合は、まず憲兵隊に連絡するよう言われている」と証言しました。
また、裁判では被害者参加制度を使って翼さんの両親による被告人質問も行われ、父親から「あなたにとっての償いとは」と質されたヤノス被告は「仕事で得た金や貸し付けを利用して遺族に賠償を支払うことだ」と述べました。
また、母親に対し「本当に申し訳ない。胸が張り裂けそうだ。時計の針を逆に回して時間を戻したい」などと謝罪を繰り返しました。
検察側は論告で「自動車の運転を再開し、交通規則に関する理解が不十分なため、再び事故を起こす可能性が高い」などと指摘して禁錮1年6か月を求刑し、ヤノス被告側は執行猶予付きの判決を求めました。
弁護側が請求し、採用された証拠には、在日米海軍司令部の法務部長がこの裁判を審理する裁判官に宛てた書簡もありました。この書簡には「アメリカの方針では、仮に執行猶予判決が確定すれば、被告を本国に移送することを迅速に検討することになっている。再び逮捕されたら長期の刑となる可能性が高いため、この措置が適切だと考えている」と記されていました。
在日米軍が審理を担当する裁判官に宛てて書簡を提出するのは異例です。
判決は今月27日に言い渡されます。
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