インド国防省は、パキスタンに対し攻撃を行ったと発表しました。パキスタン側も反撃を明言するなど、緊張が高まっています。

インド国防省は7日、パキスタンの支配地域にある「テロリストのインフラ」に対して攻撃を行ったと発表しました。

攻撃はあわせて9か所を標的に行われたということで、国防省は「インドに対するテロ攻撃が計画・指揮された場所だ」と説明しています。

そのうえで、「我々の行動は焦点を絞った、慎重なものだ」とし、パキスタンの軍事施設は標的としなかったことを明らかにしました。

こうしたなかロイター通信は、パキスタン軍の広報官の話として、一連の攻撃で少なくとも3人が死亡、12人がけがをしたと報じました。

また報道官は、「インドに対して反撃する」と述べているということで、事態のさらなる悪化が懸念されます。

インドとパキスタンをめぐっては、領有権を争うカシミール地方のインド側支配地域で先月テロ事件が発生して観光客ら26人が死亡し、インドはパキスタン政府の関与を主張していました。

インド軍がパキスタン領内を標的に攻撃を行ったことをめぐり、国連のグテーレス事務総長は6日、報道官を通じて「深刻な懸念を抱いている」との声明を発表しました。

またグテーレス氏は、「世界はインドとパキスタンの軍事衝突を許容できない」と強調するとともに、両国に最大限の自制を求めました。