福島県警は15日、詐欺の電話の音声を公開しました。
警察によりますと、今年2月、福島県内に住む40代の男性のもとに「携帯電話の不正契約」に関するうその電話がありました。男は、男性の携帯電話が、福岡県内で不正利用されていると言い、男性の名前や生年月日などの個人情報を聞き出します。
40代男性「すみません、いま音声ガイダンスが流れてきて…」
カスタマーセンターを名乗る男「はい、かしこまりました。お客様にどのような内容でご連絡したか詳しくお話をさせていただく前に、ご本人さま確認のためお客様のお名前と生年月日をお伺いします」
40代男性「はい(名前・生年月日・電話番号)です」
さらに…。
カスタマーセンターを名乗る男「そちらの不正契約された携帯電話から迷惑メール等が大量に発信されていまして、今回犯罪性があるということで、すべてご利用停止処分になるという確認がとれている。警察の方に被害届を出された方がいいと思います。被害届を出されたい旨がある方に、緊急通報として福岡県の本部の方におつなぎすることができるんですけどどうしますか?」
40代男性「あーじゃあやっときます」
その後、男は、「緊急通報」として警察に電話をつなぎます。
警察官を名乗る男「はい、こちら福岡県警本部。事件ですか事故ですか?」
40代男性「事件ですね」
警察官を名乗る男が登場しました。
警察官を名乗る男「緊急性のある内容ですので、緊急特別対応としてこのままお電話での録音をしながら事情聴取を受けていただくことができるのですが、どうされますか?」
40代男性「あーそうします」
20分ほど電話が続いた後、警察官を名乗る男は、LINEのビデオ通話に誘導。男はニセの警察手帳を出したといい、信用した男性は自分の免許証を画面上に提示したということです。その後、不審に思った男性は、警察に通報。被害はありませんでした。
県内の3月までのなりすまし詐欺の被害額は、2億7000万円あまりで、前の年の同じ時期に比べ、2億3000万円以上増加しています。警察は、「怪しいと思ったらいったん電話を切り警察署にかけ直す」ことなどを呼びかけています。