新年度が始まり、異動や進学などで新天地での生活を始めた方も多いことでしょう。
思いのほか寒かったり暑かったりと、地元との天候の違いに驚いている方もいるかもしれません。
南北に長い日本では、特に冬の寒さと夏の暑さは地域によって大きく異なります。そこで、日本一過ごしやすい都道府県はどこなのかというのを、真冬日と真夏日のデータから検証してみました。

真冬日は最高気温が0度未満の日を差します。
全ての県庁所在地で、真冬日が1年間に何日あるのか平年の値を調べてみると、やはり最も多いのは北海道の札幌で、年間44日あります(以下、平年値は少数第1位を四捨五入し整数で表記)。
2位が青森で19日、3位が岩手県の盛岡で12日で、関東以西の地域ではほとんどの地点で1日未満となっています。

続いて、最高気温30度以上の日を差す真夏日ですが、最も多いのは沖縄県の那覇で103日あり、一年の3割近くが真夏日ということになります。
2位が熊本で81日、3位が鹿児島で78日、最も少ないのは札幌で9日となっています。
そして真冬日と真夏日を足した日数を計算してみると、最も多いのは那覇の103日となり、反対に最も少ないのは宮城県の仙台で24日となりました(全県庁所在地のデータはページの最後に)。
仙台は真冬日は年に1回あるかどうかで、真夏日は年間23日ほどとなっています。

東北地方は冬は北西、夏は南東の風が吹くことが多いのですが、宮城県は南東側に海があり、沿岸に高い山がありません。
このため仙台以外の地域でも海からの比較的涼しい風が入りやすく、厳しい暑さにはなりにくいという特徴があります。

隣県の県庁所在地の福島や山形は盆地のためこうした海風が届きにくく、真夏日はともに年間40日以上あります。
こうしたことから、日本一過ごしやすい都道府県は宮城県と言えるのではないでしょうか。
冬の雪に関しても、日本海側で発生し山形に流れ込む雪雲を奥羽山脈がある程度ブロックしてくれるため、仙台の平年の降雪量は東北6県の県庁所在地の中では最も少なくなっています。

進学先や就職先などをこれから決めるという方は、こうした天候や気温についても考慮に入れてみると良いかもしれません。
