アメリカのトランプ政権は、戦時下の法律を使った犯罪組織メンバーの国外追放をめぐり裁判所の差し止め命令に応じなかったことについて、「すでに飛行機はアメリカを出発していた」と主張しました。

ホワイトハウス レビット報道官
「トランプ政権は敵性外国人法で大統領に与えられている憲法上の権限の範囲内で行動しました」

ホワイトハウスのレビット報道官は17日、戦時下の法律・敵性外国人法を適用してベネズエラの犯罪組織のメンバー数百人を国外追放したことについて、「大統領に与えらえた権限の範囲内だ」と主張しました。

裁判所がメンバーを乗せた飛行機をアメリカに戻すように命じたものの、応じなかったことについて問われると、「裁判官の文書での命令の前に飛行機はアメリカを出発した」と説明。「法廷で政府の正当性を主張する」としています。

また、レビット報道官は、追放された犯罪組織メンバーの収監を受け入れたエルサルバドル政府に対して、600万ドル=およそ9億円を費用として支払ったことを明らかにした上で、「アメリカでの収監にかかる国民負担に比べて、ごくわずかなものだ」と話しました。