香川県高松市にある新屋島水族館は、リニューアル工事に伴い4月7日から一時休館となります。営業はあと1か月。改修に向けた準備の中で、水族館の歴史が感じられる資料も見つかりました。

屋島山上にある新屋島水族館です。開館から半世紀あまり。施設の老朽化により新たな施設に生まれ変わる時期になりました。

(小寺健太記者)
「リニューアルによる休館まできょうでちょうど1か月です。開館当初の雰囲気が楽しめるのもあと少しです」

本館の大型水槽は、開館当初から使用されている現役の水槽で、今も生き物が展示されています。来月から始まる大規模改修で、多くの人の思い出に残るこの場所もなくなります。

1969年に屋島山上水族館としてオープン。香川県のメーカーNIPPURA(ニップラ)が、世界初のアクリル製ドーナツ型回遊水槽を設置するなど、アクリルパネルが大型水槽に使用される先駆けの地にもなりました。大規模改修に向けた作業の中で、バックヤードに眠るあるものが見つかりました。

(新屋島水族館 五頭花菜さん)
「30~40年くらい前にスタッフが手描きで書いたもので、リニューアル休館のために掃除をしていたら裏から見つかって、ぜひ見てもらいたいと思い展示しています」

見つかった魚名板は全部で100枚ほど、使用されていた時期は不明だといいますが、パソコンなどが普及する以前に作られました。一時休館するまでの間、本館内に展示されています。

約300種類、約2000の生き物を飼育する新屋島水族館。休館中、生き物は水族館に残るものと移動させるものに分ける検討がされています。

(新屋島水族館 櫻井俊行館長)
「いまはリニューアルに向けて魚などの移動の準備をしています。ほんとうに最後、この形として見ることはできないので、もう一度来てほしい」

新屋島水族館は来月7日から一時休館し、2027年春ごろのリニューアルオープンを目指すということです。