熊本県は目標値を超える有機フッ素化合物が、新たに宇土市と宇城市の9か所の井戸から検出されたと明らかにしました。

県 循環社会推進課 村岡俊彦課長「非常に高い濃度が検出されたことを報告します」

新たに目標値を超えるPFOSとPFOAが検出されたのは、宇土市松山町から二つと宇城市松橋町から七つの合わせて九つの井戸です。これらは個人や事業者が所有していて、生活用水などに使われていたということです。

このうち宇城市では目標値(50ng/L)の約13倍の値(660ng/L)を検出しました。これは熊本県内の飲用の井戸から検出されたPFOSとPFOAとしては、最も高い値です。

県は1月17日に宇土市の松山最終処分場の井戸水から目標値の約4倍のPFOSとPFOAを検出したことから、周辺の井戸を追加調査していました。

松山最終処分場の監視井戸により近い井戸からは目標値の超過が見られず、検出されたPFOSとPFOAの成分が異なっていることなどから、県は「目標値の超過と松山最終処分場との関連性は低い」としていて、詳しい原因はわかっていません。

県は今回の9か所を含む宇城市と宇土市の35か所の井戸の所有者に井戸水を飲まないよう呼びかけるとともに、近くの約15の事業所からPFOSとPFOAの使用歴を聞き取るなどして原因究明を進めています。