宮崎県産牛肉の輸出拡大へ新たな一歩です。
イスラム圏に牛肉を輸出するため西都市に設立された処理施設から、29日、初めて県産牛肉が出荷されました。

有田牧畜産業など県内4つの畜産農家が中心となり西都市に設立した、牛肉の処理施設「SEミート宮崎」。

この施設ではイスラム教徒の外国人スタッフを配置するなど、イスラム法に則った高い安全衛生基準「ハラール認証」に対応しています。

施設は去年2月に完成していましたが、その後、ハラール認証機関の審査を受け、認証を取得。

イスラム圏の中東・カタールへの牛肉の輸出が解禁されました。

(廣末圭治記者)
「イスラム圏に向けた宮崎の和牛の輸出がいよいよ始まります」

29日は、関係者が集まり、輸出第1号の出発式が開かれました。

輸出される牛肉はA5ランクの宮崎牛11ケース150キロで、カタールに到着後、現地のレストランで提供されるということです。

(SEミート宮崎 有田米増社長)
「SEミート宮崎が輸出することで、宮崎県が、畜産農家が、みんなが潤うように努力をしていきたい」

SEミート宮崎では、今後、国内最大規模となる年間1万2000頭を処理することにしていて、東南アジアや中東などイスラム圏への販路拡大を図っていきたいとしています。

宮崎県産牛肉の輸出量について見ていきます。
県産牛肉の輸出量自体は年々増加していて、10年間で8倍以上に増えています。

主な輸出先はアメリカや台湾、香港などとなっています。

そこで、さらなる販路の拡大という面で見てみますと、そのカギとなるのが、世界人口の4分の1、およそ19億人といわれるイスラム教徒です。


「SEミート宮崎」では、今回、カタールに輸出しましたが、インドネシアやマレーシアなどの東南アジア、それに、サウジアラビアなど中東のイスラム圏の国々への輸出を予定しています。

和牛は、イスラム圏の富裕層を中心に、近年、人気が高まっているということで、県産牛肉のさらなる輸出拡大が期待出来そうです。