話し言葉が滑らかに出ない発話障害のひとつ、「吃音」への理解を深めてもらおうという講座が、香川大学で開かれました。
(注文に時間がかかるカフェ 発起人 奥村安莉沙さん)
「吃音をからかわれたり、まねされたりとかした関係で自信がなくなってしまって、やりたいことをあきらめて生きてきた経験があります」

この講座は、吃音当事者らで作る有志のボランティアが、将来、教育現場で子どもに接する教育学部の学生を対象に開いたものです。講師のひとりが奥村安莉沙さんです。奥村さんは全国各地で「注文に時間がかかるカフェ」を開いていて、吃音のある若者が接客に挑戦することで前向きになった事例について話しました。
(注文に時間がかかるカフェ 発起人 奥村安莉沙さん)
「実際に大学や高校で自分のしてほしいことはこうです、本当はこうしてもらえると自分の力をもっと発揮できますと言って、学校現場で自分から合理的配慮を求めるようになった」
グループワークでは、学生から率直な質問が出ました。

(学生)
「奥村さんにとって障害とは?」
(注文に時間がかかるカフェ 発起人 奥村安莉沙さん)
「吃音者自身が障害があるという考え方よりも、社会の側にいろいろなバリアがあるから私たちが生活しづらくなっている」
(学生)
「会ってみて、ああこういうのがそうなんだなと自分が実感しないとわかんないことがあるので、それを体感できたのがすごくいい経験になった」
奥村さんは、「きょう感じたことを将来教員になったときに役立ててほしい」と学生たちに期待を寄せていました。