甲府市の職員が自ら命を絶ったのは長時間労働が原因などとして市に損害賠償を命じた裁判について、判決を不服として控訴する費用を盛り込んだ市の議案をきょう議会が否決しました。
この裁判は、2020年1月に甲府市役所職員の向山敦治さん(当時42歳)が市役所で自ら命を絶ったのは月に200時間を超える長時間労働などによる精神的ストレスが原因だったとして、遺族が市に損害賠償を求めたものです。
10月の判決で甲府地裁は長時間労働と自殺の因果関係を認め、市に対し およそ5800万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
市はこの判決を不服として控訴する考えを示し、きょう開かれた臨時議会に弁護士費用などを盛り込んだ議案を提出。
本会議での採決に先立ち、父親の隆さんが委員会で参考人として意見を述べました。
向山敦治さんの父 隆さん:
「遺族に向かって、『ご愁傷様です』『ご冥福をお祈りします』と言わなきゃいけない。甲府市役所には(言う人が)誰1人いない。そんな非人間的なことを甲府市役所がやるのは残念」
その後、本会議では市議から「控訴を断念すべき」といった意見が相次ぎ、議案は反対多数で否決されました。
採決を見守った父親の隆さんは・・・
向山敦治さんの父 隆さん:
「私には残された時間がそんなにないものですから、このまま控訴断念であれば大変ありがたい」
一方、議案が否決されたことについて樋口市長は・・・
甲府市 樋口雄一市長:
「(議会で否決を)重く受け止めて、甲府地裁の判決に従った対応をしっかり進めていきたい」
このように述べ、控訴を断念する意向を示しました。














