リニア着工を認めていない静岡県。

14日に静岡県の川勝平太知事が山梨県甲府市のリニア駅建設予定地を視察し、開業の仕方について「フレキシブルに対応すべき」という考えを示しました。


川勝知事はリニア中央新幹線の静岡工区、8.9キロの着工を認めておらず、今月7日には視察した神奈川県駅での工事の進捗状況を根拠にして計画通りの2027年の開業や部分的な開業は困難という見方を示しています。


14日は甲府市大津町のリニア駅建設予定地周辺を視察し進捗状況を順調と評価しました。


その上で生活様式が分散自立型に変化しているなどとして一部を先行開業するなど「フレキシブルに対応すべき」という考えを示しました。


静岡県 川勝平太知事:
説明を受けた限りでは順調にいっている。いろいろフレキシブルにする考え方も必要。

なお、山梨県の長崎知事はこれまで全線開通を前提としながらも、品川ー甲府間での先行開業の議論に前向きな姿勢を示しています。



山梨県 長崎幸太郎知事：
全面開通の見通しができたあとで少しでも早く、みんな投資をしているので、回収するというか効果を表すためには、先行開業という議論も出てくると思っている。


一方、JR東海は13日、金子慎社長が川勝知事と2年ぶりに面談し、部分的な開業について否定的な考えを伝えています。

5年後に迫っているリニア開業を巡って、終着点は見えないまま議論は平行線をたどっています。