いわゆる「袴田事件」の再審=やり直しの裁判をめぐり、検察トップの畝本検事総長は控訴しないと表明しました。袴田巖さんの無罪判決が確定することになります。
1966年6月、静岡県のみそ製造会社の一家4人が殺害されているのが見つかり、袴田巖さん(88)が逮捕・起訴され、1980年に死刑が確定しました。
袴田さんは2014年に再審請求が認められ、やり直しの裁判で静岡地裁は先月、無罪を言い渡していました。
控訴期限の今月10日までに検察側が控訴するかが焦点でしたが、検察トップの畝本直美検事総長はきのう、控訴しないと表明しました。
畝本総長は談話で、捜査機関によって証拠がねつ造されたとした判決について「到底承服できない」としつつ、「袴田さんが結果として、相当な長期間にわたり不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致した」としています。
きょう、控訴する権利=上訴権を放棄する手続きをとるということです。
姉のひで子さんと弁護団は昨夜、会見を開き、控訴断念を受けての心境を明かしました。
袴田さんの姉 ひで子さん
「58年の苦労というか、そういうものがすっ飛んだというか、喜びしか今のところありません。一件落着で、誰にも何も言われないということ。それから巌が死刑囚じゃなくなるということがとてもうれしゅうございます」
静岡県警は検察の断念を受けて、「当時捜査を担当した静岡県警としても袴田さんが長きにわたって法的地位が不安定な状況に置かれてきたことについて申し訳なく思っております」と謝罪のコメントを出しました。
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