総選挙が行われたイギリスでは14年ぶりに政権が交代し、新たな首相に労働党のスターマー党首が就任しました。与党の保守党が史上最悪の結果を招いた要因、何だったんでしょうか。ロンドンで取材している城島記者がお伝えします。
背景には国民の深刻な「生活苦」があります。
イギリスでは「Cost of living crisis」=「生活費危機」という言葉が連日叫ばれていて、私が暮らすロンドンではチェーンのカフェでコーヒーとサンドイッチを買うだけで2000円近い値段になったり、毎月家賃が上がらないかひやひやしたりしながら暮らしているような状況です。
イギリスは保守党政権のもと、EUから離脱しましたが、国民はその恩恵を感じられないばかりか、歴史的なインフレに苦しめられてきました。
そうした中、「史上最も裕福な首相」と言われるエリート階級のスナク首相が、選挙前のインタビューで「子どもの頃、手に入らなかったもの」を聞かれ、苦し紛れに「有料の衛星放送がなかった」と答えるなど市民の感覚とあまりにも乖離した発言が続き、有権者の心はさらに離れていきました。
一方、新たな首相に就任したスターマー氏は、工具職人の父と看護師の母の間に生まれた「労働者階級」であることをアピールしています。
「市民の生活への想像力」が求められる中、スターマー首相が結果を示せるのか、注目されます。
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