広島県東広島市に、「幻」と呼ばれるゴボウがあります。味がいいのに生産量が少ないからそう呼ばれているのですがなぜ美味しいのか?分かっていませんでした。その秘密を解く手掛かりが見つかりました。

標高430m…東広島市豊栄町吉原地区のゴボウ畑です。先月下旬、「吉原ごぼう」の種まきが始まりました。別名、幻のゴボウです。味の良さで知られる一方、地区内でも限られた範囲でしかとれないため、こう呼ばれています。

川崎理恵さん「毎年ちょっとやり方を変えてみて、どれが良かったか模索しながら」

地元期待の後継者が、川崎理恵さんです。父親の田中雅芳さんとともに、2年前から先輩農家の指導を受けながら「吉原ごぼう」を栽培しています。

実は、このゴボウの種…種苗メーカーが販売する市販の種です。

川崎理恵さん「吉原ごぼうの種っていうのはなくて、何でかこの地質でこの風土で植えたら、白くて柔らかい香りのいい吉原ごぼうができるってことで」

地質とは地元特産の石=吉原石が風化した土のことです。昔から、この石のあるところで美味しいゴボウがとれると言われてきました。しかし、理由は分かっていませんでした。

その手掛かりが先月、明らかになりました。