ドジャース大谷選手の元通訳・水原氏が違法賭博に関与していた疑惑をめぐり、水原氏が後に撤回した、アメリカメディアとのインタビューで当初語った内容が、詳しく報じられました。「大谷選手が借金を肩代わりし一緒に8回か9回送金した」などと話していたということです。
今回の疑惑をめぐる、アメリカのスポーツメディア「ESPN」による水原氏との最初の電話インタビューは、日本時間の20日に90分間行われました。大谷選手の広報担当者も一緒だったということです。
ESPNによりますと、このインタビューで、水原氏は、連邦当局による捜査を受けている賭博の元締めに2021年に出会い、その後、野球以外のスポーツで賭博を始めた、と明らかにしました。
違法だという認識は無かったということです。
水原氏は、翌年の末までに、100万ドル、日本円で1億5000万円以上を失い、当初は家族や友人に金を借りていたものの、2023年の初めには借金が400万ドル、およそ6億円にまで膨れ上がった、と証言。この時期に大谷選手に状況を説明し、助けを求め、大谷選手は借金の肩代わりに同意した、としています。
大谷選手は返済相手が賭博の元締めだと知らず、賭博が違法かどうかは聞かなかった、ということです。
また、インタビューで、水原氏は、大谷選手と2人で、大谷選手のパソコンから大谷選手の口座にログインし、数か月の間1回につき50万ドル、およそ7500万円を、8回か9回送金した、と説明しました。
さらに、大谷選手に返済を約束した、と明らかにしたほか、「大谷選手はギャンブルをしたことが無く、彼はギャンブルをひどいものだと思っている」と述べた、ということです。
このインタビューの後、ESPNは、ドジャースを解雇された直後の水原氏に再び連絡。水原氏は、インタビューでは嘘をついたと話し、主張のほとんどを撤回、「大谷選手に嘘をついたのか」という問いに対しても、「はい」と答えたということです。
その後、メールで「大谷選手のあずかり知らないところで金をとったのか」とも質問したものの、水原氏からの返信はなかったということです。
一方、ESPNはそのほかの関係者とのやりとりも詳しく報じていて、大谷選手の代理人の話として、大谷選手は20日の試合後に行われたミーティングで初めてこの件を知り、口座から金が失われていることに気づいた、と伝えています。翌21日には、大谷選手の代理人弁護士がESPNに対し「翔平が巨額窃盗の被害者であることが明らかになったこの問題は当局に引き渡す」とする声明を発表したということです。
今回の問題をめぐっては、水原氏が当初のインタビューから主張を一転させているほか、大谷選手が、自身の代理人など関係者と直接英語で話していたのか、それとも水原氏を介していたのかなど不明な点が多く、全容が見えていません。
地元ロサンゼルスタイムズ紙は「大谷の沈黙が憶測を招いている」とするコラムを掲載。「大谷自身が話さないために、関係者による正確さを欠く話が伝えられている」とした上で、「このようなことが今後起きないように、大谷は現在の状況について話すべきだ。フィールドで野球少年であるのであれば、外では大人にならなければならない」と指摘しています。
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