先日開催された『日本さつまいもサミット2023-2024』。100組以上が参加した日本最大級のサツマイモ品評会です。

その中で最高賞の『さつまいも・オブ・ザ・イヤー』を、熊本県の農家が初めて選ばれました。しかも、5件中2件が熊本の農家のサツマイモなんです。

おいしさの秘密は「収穫後の熟成」?取材しました。

とろっと甘い“シルクスイート”

まず一人目は、熊本県 西原村の髙鍋弘幸(たかなべ ひろゆき)さん。就農わずか3年で『さつまいも・オブ・ザ・イヤー』を受賞しました。

選ばれた5組の中での頂上決戦を制し、初挑戦の髙鍋さんが日本一になりました。

髙鍋農園 髙鍋弘幸さん「信じられませんでした」

両親から受け継いだ伝統的な農法と畑で育てる「シルクスイート」。近所の人たちからの評判もよく手応えは感じていたそうです。

髙鍋さん「3年でこんな賞が取れるかというと私は取れないと思うんです。父と母が今まで50年〜60年、美味しい芋を作り続けてきて、私が受賞したと言うよりも両親が取ったのかなと」

これには、ご両親も大喜びだったそうです。

この時季、シルクスイートが保管されているのは西原村や大津町でよく見かける、昔ながらの貯蔵庫。

秋に収穫したサツマイモは、温度と湿度を一定に保ち、約4か月熟成させることでデンプンが糖に変わり、甘みが増して美味しくなります。

髙鍋さん「恥ずかしいんですけれども、昔ながらの湿度の取り方です」

貯蔵庫には水を貯めた容器と端に掛けられたタオルが。

リポーター「これが湿度管理の必須アイテム。そのためのタオル?」

髙鍋さん「そうです!(笑)」

タオルを伝って水が床に流れ湿度管理をするという仕組みです。

熟成を終えた今が、出荷の最盛期。

甘さが乗った、一番美味しいタイミングなんです。

リポーター「うわぁ、期待を裏切りませんね!この色!昔ながらのイモの甘さがしっかりある。ただこのとろっと感は新しい」

髙鍋さん「なめらかな食感はまさにスイーツなんですよね。ぜひ西原村のシルクスイートをお買い求めください」