この時期人気の観光スポット・新島で作られている、香りが特徴的なある食べ物を取材してきました。

東京都心から南へおよそ160kmにある新島。透明度の高い海、そして白い砂浜が広がり、夏になると多くの観光客が訪れます。

今回、取材したのは、新島が発祥と言われている食材“くさや”です。塩水を発酵させたくさやの液にアオムロアジやトビウオなどを1日漬け込み、その後、乾燥させてできあがる江戸時代から続く島の保存食です。

ただ、近年の暑さで歴史のあるくさや作りにも影響が出ているそうなんです。

新島水産加工業協同組合 代表理事組合長 吉山裕盛さん
「ある程度の温度の幅の中でくさや菌も動くので、あまり(気温が)高すぎると死んでしまう。凍らせたペットボトルを入れて、くさや菌が動くようにしています。5~7年ぐらいですかね、こんなに暑く。昔はそんなことしなかった」

くさやの発酵に適した温度は20度前後。それ以上高くなってしまうと、くさや菌による発酵が鈍くなり、魚も傷んでしまうため、くさやの液を冷やす必要があるそうなんです。