能登半島地震では輪島市の大規模火災について、電気配線の破損が原因の可能性があると指摘されてます。過去の震災では揺れに伴う電気器具の事故も起きていて、NITE製品評価技術基盤機構は、停電復旧時の火災、いわゆる「通電火災」に注意を呼びかけています。
火花を散らす電源コード。地震で倒れたロッカーによってコードが破損し、通電した時に起きる「通電火災」の再現映像です。


NITEによると、こうした通電火災は電気ストーブでも起きやすいといいます。
地震の揺れにより、電気ストーブの上に可燃物が落下したまま、停電が発生。ブレーカーを落とさずに避難した際、停電から復旧すると、再び電気ストーブに通電し、火災となるのです。
こうした通電火災を防ぐには懐中電灯などで明かりを確保して分電盤のブレーカーを切る必要があります。

また、揺れを感知して自動でブレーカーを切る「感震ブレーカー」という機器もあり、地震発生時に外出している場合や避難時にブレーカーを切る余裕がない場合も事故を防ぐ有効な手段となります。

NITEではほかにも停電時やガスの供給が止まっても避難所などで調理ができるカセットコンロの使い方についても注意喚起しています。
カセットコンロを2つ並べて使用した映像です。点火から15分が経過すると─。

大きな爆発音とともに真っ赤な炎が画面に広がります。カセットボンベが加熱されて内部圧力が高まり、破裂しました。カセットコンロを2台並べて使うのは大変危険です。

コンロを覆うサイズの鍋や鉄板は使わないようにしてください。自然災害はいつ起きるかわかりません。ライフラインが止まった際の2次災害を想定して備えておくことが大事だと思います。
