山梨県早川町は雨畑ダムに堆積した大量の土砂を別の場所に盛り土する農地整備を計画しています。

周辺住民からは災害の危険性を訴える声が上がっていて3日、専門家が現地を視察しました。

日本軽金属が管理する早川町の雨畑ダムは土砂がたまり、台風などによる水害が相次いでいて、会社側が土砂の撤去を行っています。

しかしなかなか進まないことなどから、町はダムから町内の山に約1000万㎥の土砂を運び、約20年かけて農地を整備する計画をしています。

こうした中、盛り土による土砂災害などを懸念する地元住民が3日、防災や地下水など3人の専門家を招き、現場を視察しました。

参加者:
ここに盛り土をするというのはどういう風にお考えですか、先生だったらOK出しますか?

NPO法人防災推進機構 鈴木猛康理事長:
わたしOKは出しません。もともと山体崩壊したところで、そこへさらに粒状のもので盛り土すること自体が危険すぎる。

専門家は土砂を運び入れる予定地は水を含むと崩れやすい粘土質の鉱物が多いほか、沢もあるため盛り土をすると大雨などで崩れるおそれがあると指摘しました。

一方、農地を設計した業者によりますと、引き続き現地調査をしながら必要な修正を行っていくとしています。

町は来年度の着手を目指しています。