先人から受け継がれてきた日本の民俗芸能が世界に認められました。

山梨県上野原市秋山に伝わる踊り「無生野の大念仏」がユネスコの無形文化遺産に登録され、市役所には懸垂幕が掲げられました。


上野原市秋山に伝わる「無生野の大念仏」です。


鎌倉時代に始まったとされ、白装束の踊り手が太鼓や鐘の音に合わせて念仏を唱えながら刀を振りかざし、病人に扮した人を飛び越えて悪霊退散を祈願するもので、小正月の行事などで披露されます。


11月30日、この踊りを含めた全国41の「風流踊」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。


12月1日朝、上野原市役所には登録を記念して懸垂幕が掲げられ、地元住民で作る保存会が市長を訪問しました。


無生野大念仏保存会 原田住治会長:
垂れ幕を見たときは一番感動した。これからも無生野の大念仏を続けていきたいと切に思いました。


村上信行上野原市長:
自分たちの地域にはこういう素晴らしいものがあるという事を再認識してさらに違う文化のことも発展をしていく起爆剤になると思う。

先人から脈々と受け継がれてきた民俗芸能。


高齢化や継承者不足が課題となる中、保存会は今回の登録を、文化を後世に残すための良い機会にしたいとしています。


無生野大念仏保存会 原田住治会長:
もっと練習方法を拡大しながら、みんなと交流の輪を作りながら継承していきたいと思います。


無生野の大念仏は、新型コロナの影響で2020年2月を最後に3年近く披露できていません。


保存会は、今後の感染状況をみながら、12月中旬にも練習を始める予定だということです。