小嶋優キャスター:
参議院議員選挙はあす3日に公示されます。
山梨選挙区の状況とそれぞれの主張について選挙担当の大村記者とお伝えします。

大村篤記者:
よろしくお願いします。



小嶋キャスター:
山梨選挙区には現職1人、新人4人合わせて5人が立候補する見通しです。

大村記者:
実績や経験、組織力などを踏まえると自民党の現職・森屋宏さんと国民民主党の新人・後藤斎さんを軸にした争いになりそうです。

自民党県連のトップと元県知事という、いわば重量級同士の対決ですが、それぞれに課題を抱えています。

自民・現職 森屋宏氏

自民・現職 森屋宏氏:
「しがみついても負けることのできない そういう選挙であると肝に銘じて頑張ってまいる」

自民党の現職・森屋さんは3期目の当選を目指していますが、去年の衆院山梨1区で敗因にもなった政治とカネの問題など自民党への「逆風」は弱まる気配がありません。

これに対して組織力を強化しようと今年3月には不記載問題で県連の役職を辞任していた長崎幸太郎知事を復帰させ、支援を受けています。

長崎幸太郎知事

長崎知事:
「参院選は極めて重要な選挙になる。誠心誠意、最大限の努力をしたい」

さらに120を超える団体の支持を固め、自民党県議のいる地域で順次集会を開くなど組織の引き締めを図っています。

ただ、関係者のなかには、長崎知事が全面支援に回ったことで過去の衆院山梨2区時代の対立や不記載問題などから一部支持者が離れる恐れがあるという声や候補を擁立した参政党に保守票の一部が流れる可能性があるという声も上がっています。

国民民主・新人 後藤斎氏

国民民主・新人 後藤斎氏:
「支援の輪を広げていただきたい。必ず良い結果が出る。皆さんと一緒に世直しをしていきたい」

衆議院議員や知事の経験がある後藤さんは去年の衆院選で追い風をうけた「国民民主党」から立候補します。

ただ2019年の知事選後の不義理や2022年の参院選で日本維新の会から出馬したことなどが尾を引いていて、同じ旧民主党系の立憲民主党は、候補擁立は見送ったものの一本化はせず、「組織として後藤さんを支援はしない」と決断しました。

このため支持団体の連合山梨も推薦ではなく「支持」に留める異例の対応となりましたが、ここにきて去年、衆院山梨1区を制した立憲民主党の中島克仁さんが選挙区では国民民主党を支援すると表明しました。

立憲民主党 中島克仁衆院議員

立憲民主党 中島克仁衆院議員:
「県連方針を超えない範囲で私は国民民主にエールを送っていきたい」

国民民主党県連は今回初めて国政選挙に候補を擁立することになり、組織力に不安が残るほか、2016年以降の参院選で擁立を見送っていた共産党が候補を擁立したことで反自民票が割れる可能性もあります。

小嶋キャスター:
今回の参院選の争点はどうみていますか?

大村記者:
やはり物価高対策が一番身近な争点になるとみられています。与野党で現金給付か消費税の減税・廃止かが分かれています。

その点について先月の公開討論会での各候補の主張をまとめました。


給付としたのは自民党の森屋さんだけで、これに対して新人4人は消費税の減税を訴えていますが、その中身はそれぞれです。

もちろん社会保障のありかたやコメの高騰を踏まえた農業政策など様々な争点があります。

各候補はSNSなどでも主張を発信しています。

小嶋キャスター:
参院選の投票日は7月20日。史上初めて3連休の中日が投票日ですよね。

大村記者:
はい、参院選は衆院選よりも投票率は低い傾向にあります。ただ期日前投票を活用する人は年々増えていて、今回も公示翌日の4日から行えます。



投票用紙がまだ届いていなくても免許証などで本人確認ができれば投票できます。

小嶋キャスター:
期日前投票も使って頂きながら、みなさんの持っている1票を無駄にしないようにして頂ければと思います。
大村記者とお伝えしました。