周防大島町立病院の歯科医師が、歯科金属スクラップを不正に処分したとされる問題です。

町民らが町長を相手取り、歯科医師への損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論がありました。被告側は「町長は被告にあたらない」などとして、訴えを却下するよう求めました。

この問題は周防大島町立橘医院の男性歯科医師(50代)が、治療で不要になった金歯などの歯科金属スクラップを許可なく寄付したとして、2022年、町から懲戒処分を受けたものです。

周防大島町の町民らの訴えによりますと、歯科医師は、町の所有物である歯科金属スクラップおよそ30キロ、3000万円分を不正に売却して対価を得ていたと指摘。

売却代金は町に納めるべきとして、町長を相手に、歯科医師への損害賠償するよう求めています。

山口地裁で行われた第1回口頭弁論で被告側は「町長は被告にあたらない」などとして訴えの却下を求めました。

またこの問題を巡って原告団の1人が、歯科医師を業務上横領の疑いで刑事告発していましたが、山口地検によりますと、きょう付けで地検岩国支部に書類送検されたということです。