認定こども園などを運営する清風学園の元副理事長が公費が入る運営費を不適切に使っていた問題で、学園側が元副理事長らに損害賠償の支払いを求めていた裁判。
これまでの口頭弁論に元副理事長側が姿を見せなかったことから、山形地裁は、請求通りの支払いを命じる判決を言い渡しました。
この問題は、山形市と天童市で認定こども園などを運営する清風学園の元副理事長が、市や県などの公費が入る施設運営費から教育に不要なギターを購入するなど、およそ9700万円にのぼる不適切な支出をしていたことがおととし、明らかになったものです。
去年4月、元副理事長側から学園に全額が返還されていますが、山形市と天童市は園に対し、給付金などを1年間支給しない行政処分を行いました。
こうしたことから、学園が元副理事長側に対して行政処分で受けられなかった給付金およそ2613万円分の損害賠償を求めていたこの裁判。
これまで行われた口頭弁論に元副理事長側は姿を見せず、答弁書の提出もなかったことから、山形地裁は原告の訴えに対して争いはないものと判断し、きょう、請求通り元副理事長側に支払いを命じる判決を言い渡しました。
今後、元副理事長側が支払いに応じない場合は資産の差し押さえなどの手続きが可能だということです。