日本国憲法は3日、施行から76年となりました。この憲法に大きく関わった南相馬市出身の学者、鈴木安蔵(すずきやすぞう)の功績を語り継ぐ講演会が開かれました。
南相馬市小高区出身の憲法学者・鈴木安蔵は戦後、民間の研究会を主宰し、国民主権と基本的人権の尊重を重視した憲法の草案をつくりました。これはGHQの改憲案に最も影響を与え、いまの憲法のモデルとされています。
憲法記念日の3日、南相馬市で講演会が開かれ、鈴木安蔵に師事した立正大学の金子勝名誉教授が世界情勢や平和について講演しました。金子名誉教授は「地球上から戦争をなくためには人間が起こすことは人間が必ず克服できるはず。それを鈴木の目で考えてみようというのがきょうの結論」だと話しました。
一方、小高区にある鈴木の生家は保存が危ぶまれていて、講演会を主催した「鈴木安蔵を讃える会」では改修と保存に必要な資金を募っています。