今年1月、郡山駅前で受験生の女性が飲酒運転の車にはねられ、死亡した事故の裁判で、一審で懲役12年の実刑判決を言い渡された男の刑が確定しました。
危険運転致死傷などの罪で懲役12年の実刑判決が確定したのは、郡山市の無職・池田怜平被告(35)です。
判決によりますと、池田被告は、今年1月酒を飲んで車を運転し、郡山駅前の交差点で赤信号を無視したうえ、大阪府の受験生の女性をはねて死亡させました。
1審の地裁郡山支部は、「酔いの程度がそこまで強いものだったとは考え難く、赤信号を意に介さずことさらに無視していた」として危険運転致死傷罪の成立を認め、池田被告に対し、懲役12年の実刑判決を言い渡しました。
控訴期限は、きのうまでで、検察と弁護側双方が控訴しなかったため、池田被告の刑が確定しました。
これを受けて、女性の遺族が弁護士を通じてコメントを出しました。
「検察が控訴しなかったことについて、納得していません。どうしてこんなに刑が軽いのでしょうか事件の後も福島県では、飲酒運転が後を絶たないと聞いて愕然としています。危険運転をなくすためにも厳罰化、法改正を強く望みます」などとしています。
遺族側は判決の後、検察に控訴するよう申し入れていました。検察は控訴しなかった理由を明らかにしていません。