おととしの文部科学省の調査では、公立小中学校の洋式トイレの割合は全国では57%。福島県内は56.1%と、全国平均を下回っています。

いわき市では和式トイレから洋式トイレへの改修費用に役立ててもらおうと、児童クラブに寄付金が贈られました。


いわき市の久之浜第一小学校では今年度、校内のほとんどのトイレを和式から洋式に改修しましたが、校内にある児童クラブ用トイレは予算が足りず、改修計画から外れていました。

放課後児童クラブの支援員「いままで和式トイレを目にしたことのない子が多いので」

児童クラブ用のトイレは、これまで全て和式だったため、使い方がわからないなどの理由からトイレを我慢する子どももいたといいます。

こうした状況を知った復興関連事業に関わる企業「アスム」と福島銀行が、児童クラブの子どもたちが、快適に過ごせるようにとトイレ改修費を寄付しました。

アスム・矢渡充代表「いまの小さい子供たちの世代には切実な問題であると思いますので、不安なく学校生活、勉強運動等に一生懸命取り組んでいただきたいなと思います」

福島県内の学校数の多い自治体の洋式トイレの割合を見てみると、福島市、郡山市の学校では50%を上回っていますが、会津若松市といわき市は30%台と数字が伸び悩んでいます。


一方で和式を残したほうが良いという意見もあります。

その理由は
・いざというときに和式の使い方がわからない
・衛生面から便座に触れることに抵抗がある人もいる
などというものです。


最近では、和式を使ったことがないという子どももいるといいます。
大人にとっては当たり前ではありますが、今後は学校や家庭で和式のトイレについて考えることも必要となるかもしれません。