ふくしま駅伝への出場を、やむなくあきらめたチームもあります。

今年、2年ぶりのふくしま駅伝を目指していた双葉町は、新型コロナの影響などを受け、大会を棄権することを決めました。

大会まで1週間となった11月13日、双葉町チームは、本番のコースで最終調整を行っていました。

白土直裕監督「あおい、まだ走れるんじゃね」
山本葵選手「無理です」
白土監督「ニコニコして」

監督は町の職員・白土直裕さんです。

双葉町・白土直裕監督「震災からもう12年目になりますけど、メンバー集めがだんだん苦しくなってきています」

去年、メンバーがそろわず不参加となった双葉町。今年は、県内外の選手たちに声をかけ、2年ぶりの出場を目指していました。

Q.双葉町の記憶ありますか?
中学生ランナー「ありますよ。ちょっとだけ、震災の時とか」
Q.やっぱり双葉町で出たい?
中学生ランナー「はい」

しかし、チームは14日に大会を棄権する決断をしました。新型コロナの影響などで、選手に辞退者が出たためでした。

棄権を決める前、白土監督は、ふくしま駅伝への思いを口にしていました。

白土監督「双葉町の町民にとっての絆をいつまでも絶やさず、ふくしま駅伝に毎年チャレンジしていきたいと思います。出られなくなった場合には来年に向けて走り出そうと思います」

ふるさとの復興を願い、双葉町のタスキは来年へと引き継がれます。