5月17日、県内で新たに956人が新型コロナウイルスに感染したことがわかりました。全国で期限切れの新型コロナワクチンの廃棄が相次いでいますが、静岡市は5月末までに1万6000回分の廃棄が見込まれると発表しました。

新たな感染者を自治体別に見ると、静岡市337人、浜松市210人、磐田市41人、沼津市37人などとなっています。1日あたりの感染者数は、3日連続で前の週の同じ曜日を下回りました。

<静岡市 新型コロナウイルス感染症対策課 若月秀文課長>
「接種率が低く、5月末までに1.6万回分の廃棄が見込まれる」

静岡市は5月末までに、モデルナ社製の新型コロナワクチンおよそ1万6000回分を廃棄する見込みだと発表しました。

これまで、静岡市では各医療機関に供給したワクチンが期限内に使う見込みが立たたない場合、回収して集団接種会場で使うなどの運用を続けてきました。

しかし、国から静岡市に届くタイミングが遅く、静岡市に届いた時点で本来9カ月あった使用期限が半分以下になっていたことや主に若者の接種率の伸び悩みによってワクチンが使いきれない状況が相次ぎ、廃棄せざるを得ない状況になったということです。

<静岡市 新型コロナウイルス感染症対策課 若月秀文課長>
「9か月の使用期限があれば使い切れたのかもしれない」

<後藤茂之厚労大臣>
「廃棄数の調査はそういう接種現場の負担の問題等もありますし、現時点でこれを行うことは考えてはいません」

ワクチンの廃棄をめぐっては、全国で同じような状況が相次いで明らかになっていますが、後藤厚生労働大臣は廃棄数の調査はしない考えを示しています。