ちょうど1週間後に開催を控えたゴールデンウィークの風物詩「浜松まつり」。2020年は中止、2021年は規模縮小となりました。新型コロナが収束しない中、2022年はどう付き合っていくのでしょうか。

浜松市中区の「名残組」では、祭りに向けた準備作業が本格化しています。やはり、気にかけているのは、新型コロナの感染対策。アルコール消毒や検温は徹底し、練習の時間も1日2時間以内に限定し、接触の機会を減らします。

浜松まつりをめぐっては、2020年は完全に中止。2021年は規模を縮小して開催されました。ただ、「名残組」は感染拡大を懸念し、祭りの参加を自粛したため、3年ぶりの参加となります。

<榊原将人さん>
「やっと自分の息子の凧を揚げられるは本当に感無量で楽しみ」
<髙須麻莉さん>
「生まれる前からこの年にやりたいといっていたので気を付けながら参加しようかなって」

やっと迎える初子のお祝いに参加者の期待は膨らみますが、「名残組」を仕切る八木直一組長の頭を悩ませているのが、組織委員会が定めたおよそ80項目にわたる注意事項です。

飲酒は厳禁、大声は出さないなど、かつてのお祭りとは、切り離しづらい内容が並びます。

<名残組 八木直一 組長>
「本当にこれをすべてやり遂げることは多分無理なんじゃないか。やらないといけないという状況なので、大変緊張感をもってやっています」

今年の「浜松まつり」。同じくコロナ禍での開催だった2021年と比べてどう変わったのかを踏まえて、ポイントをまとめました。

◇中田中田島凧揚げ会場での凧揚げは開催。2021年は無観客でしたが、2022年は上限3万人まで客を入れます。

◇2021年は中止だった屋台の引き回しですが、2022年は各町内ごとの判断で開催が可能です。引き回してよい範囲はその町内会のエリアだけです。

◇夜の中心街で繰り広げられる「屋台の引き回し」と「練り」は今年も中止です。新型コロナ感染対策への観点から禁止されているものがやはり多く、飲酒と食べ歩きは厳禁、「糸切合戦」は禁止。凧揚げ会場での練りも禁止。

◇各町内での屋台引き回しの際、ラッパ・笛・太鼓などの鳴り物は禁止などとなっています。

浜松市は「2021年の祭りはルールを決めて実施したので感染者は出なかった」としていますが、お祭りという伝統を次の世代につなげるために今年もある程度の我慢は必要なようです。