新東名高速道路の県内区間が開通して4月14日で10年を迎えました。高速道路を走る長距離ドライバーの働く環境が変わりつつあります。

 2012年4月、御殿場ジャンクションから浜松いなさジャンクションの162kmの区間が開通しました。
<NEOPASA浜松 利用客>「120km/h出せる区間があって、速く安全に通れるようになった」「道幅も広くなったし、カーブも少ないから凄く走りやすい。選ぶなら(東名より)新東名を選んで走る」
 東名高速道路とのダブルネットワークで渋滞の発生は7割も減少。開通前は年間で985回起きていた渋滞が、2019年には297回と大幅に抑えられました。トラックの交通量も開通前と比べると大幅に増加。自宅で注文してすぐに届くネット通販の利用者が増える今、新たな大動脈は物流業界を支えています。
<野田栞里記者>「浜松サービスエリアの隣にやってきました。この広い駐車場、あることを可能にした全国初の場所なんです」
 トラックが隣に並び、それぞれのトレーラーを外しました。そして、荷台が入れ替わり、荷物の交換を終えました。この「コネクトエリア浜松」で出来るのは、長距離トラックの「待ち合わせ」。コネクトエリア浜松はNEXCO中日本と遠州トラックが2018年から始めた物流拠点で、長時間拘束されがちなドライバーの働き方を改善するために始まりました。
<遠州トラック 営業戦略室 営業企画課 吉岡宏之課長>「日帰り運行が確立したことで新たなドライバーの採用につながった、女性ドライバーの登用が可能になったなどの声も頂戴しています」
 通常、関東から関西の運行、最低でも1泊2日の泊りがけです。関東・関西の中間地点コネクトエリア浜松で待ち合わせをして荷物をリレーし、それぞれの出発地点に戻れば、ドライバーはその日に自分の家に帰ることができます。
<遠州トラック 浜松営業所 立川記久所長代理>「今まではサービスエリアとかで休憩してご飯を食べることが多かったんですけど、家に帰ってあったかいご飯を皆で囲んで食べれるのが1番幸せです」
 新東名の開通で物流業界の働き方改革が前に進みました。