死刑が確定していた袴田巖さんの再審=やり直しの裁判で、静岡地方裁判所は9月26日、無罪判決を言い渡しました。袴田さんに代わり裁判に参加した姉のひで子さんが26日夜、巖さんに判決の内容を伝えました。

1966年、静岡県旧清水市(現静岡市清水区)で一家4人を殺害したとして、死刑が確定していた袴田巖さんの再審=やり直しの裁判で、静岡地裁は26日、無罪判決を言い渡しました。
長期間収容されたことで拘禁症状が残り出廷を免除された巖さんに代わり、裁判所で判決を聞いた姉のひで子さんは26日夜、浜松市の自宅に戻り袴田さんに結果を報告しました。

<袴田さんの姉 ひで子さん>
「無罪の判決が出た。あんたが勝った。あんたの言うとおりになった。長かったけどさ、裁判は。無罪ですって裁判長さんが言った。だからもう裁判所も行かない。安心しなよ。よかったね」

26日、県内では静岡新聞の号外が配られました。袴田さんの地元・浜松市では、多くの市民が号外を手に取り、その場で記事を読んでいました。
<浜松市民>
「無罪というのがまずうれしかった。ずっとエールを送っていました。もっと10年20年も前に早くやってほしかった」
<浜松市民>
「裁判が長かったので、やっと袴田さんも自由になれたのかなと」
<浜松市民>
「静岡県の裁判・検事・刑事そのあたりのところが、どう反省していくのかなというのも大きな関心事です」
今後は検察が控訴をするのかが注目されます。