降り続く大雨の影響が徐々に明らかになっています。
静岡県掛川市では農道が崩落し、浜松市では突風が吹いたとみられ、農業用のハウス数十棟に被害が出ました。

<大西晴季記者>
「静岡市葵区です。先ほどから激しい雨が降ってきて、大粒の雨が道路に打ちつけています」

静岡県内では9月3日も各地で雨脚が強まりました。台風10号の接近に伴う大雨による被害が続々と明らかになっています。

<伊豆川洋輔記者>
「掛川市東山ですが大雨の影響で農道が崩れてしまっています。茶畑の一部も崩れてしまったようです」

静岡県掛川市東山では、茶畑の農道が約36メートルにわたって崩れました。掛川市は8月31日、市民からの通報で被害を把握したということです。

農道は茶畑を巻き込みながら崩れていて、掛川市は農道の復旧に向けて今後の対応を検討しているということです。

<野田栞里記者>
「浜松市中央区です。こちらのビニールハウスなんですが、先月31日に突風が吹いて、傾いてしまったということです。中を見てみると、柱が完全に浮いてしまっています」

浜松市では突風による被害が確認されました。農業用のビニールハウスの基礎がむき出しになっています。

JAとぴあ浜松などによりますと8月31日の午前10時過ぎ、浜松市中央区大久保町で突風によりハウスが壊れる被害が相次ぎました。

<野田栞里記者>
「こちらのビニールハウスが密集するエリアでは、突風で複数のハウスの屋根が飛ばされました。当時の風の強さがうかがえます」

被害があったハウスは少なくとも16棟。ほぼ直線上の700メートルほどにわたって発生していました。

一部の野菜は泥水をかぶり出荷できない状態になってしまったといいます。住民は当時の様子について「短い時間に突風が吹いた」と振り返ります。

<近くに住む人>
「急にガタガタガタガタッ、ドドドッというような音がして、1分ぐらいしたと思う。『竜巻?』と思った。そこら中、普通なら一方向から降る雨が、それがそこら中から雨が家に当たる感じがして、竜巻だと思った」

静岡市の難波市長は台風の影響で越水した市内の川を視察しました。

<静岡市 難波喬司市長>
「例えば秋山川ですけど、これは一時氾濫しましたが、なぜ氾濫するのかというところで、弱点が実際にありました。で、その弱点を解消するとですね、かなりこれから先は浸水被害を軽減できるんじゃないか」

9月3日の定例会見で難波市長は、川の特性を把握した上で排水ポンプ車を配備するなど今後、きめ細かな対策をとると話しました。

静岡県内はこれまでの記録的な大雨により地盤が緩んでいるところがあり、気象台は少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあると注意を呼び掛けています。