7月9日に開幕し、熱戦が繰り広げられている夏の高校野球岡山大会です。今年3年ぶりに球場に戻ってきた光景は「ブラスバンドの応援」です。吹奏楽部の部員たちは、球児たちとともに暑い夏を戦います。

久しぶりに響くメロディが球児を後押しします。

(リポート)
「球児の熱戦を彩るブラスバンドが、3年ぶりにスタンドに戻ってきました」

甲子園を目指す球児だけでなく、吹奏楽部にとっても特別な大会です。

(就実高校 吹奏楽部の部員)
「私たち自身も初めての野球応援なので、しっかり精一杯の今できる最高の応援をしたいと思います」

試合の5日前、初めての全体練習に臨む就実高校の吹奏楽部員。球場での演奏は3年生にとっても初めてです。

(就実高校 吹奏楽部の部員)
「やっと3年目で『夢の野球応援に行ける』というのは本当に嬉しくて」

「入学した当初も、夏の大会で楽器を吹きたいと思っていたので、野球の応援がないというのはすごく悔しかったです」

新型コロナの影響で2年間スタンドに立つことは許されませんでした。「吹奏楽の応援は50人以内」と制限はありますが、ようやく可能となったブラスバンドの応援です。球児たちにエールを…。再開を心待ちにしていたのは、部員だけではありません。

(就実高校吹奏楽部 小林巧教諭)
「野球の応援をすごく楽しみにしていたので、球場いっぱいに音楽でエールを届けるので本当に楽しみにしています。青春の1ページを思い切ってやってほしいなと」

憧れの舞台を前に笑顔がはじけます。音楽で選手の力に…目指す場所は一緒です。

(就実高校 吹奏楽部の部員)
「やっぱり就実らしく、明るく元気に素敵な音を届けられたらなと思います。甲子園まで応援したいです」

そして迎えた初戦。まだ応援の声出しはできませんが「熱い夏の光景」がスタンドに戻ってきました。

音楽に乗って、チームも快音を響かせます。勢いにのってきた就実高校でしたが…。

「ザー」

突然の雨で試合は中断してしまいました。

「野球の応援をするのは初めてだったので、すごくキツかったが、キツさを吹き飛ばすくらい『応援したい』という気持ちが強かったので」
「一緒に戦っているような感じで、すごく楽しく盛り上がりました」

結局試合は7回終了時点で1‐3の状況で中断し、あす(13日)8回から再開する継続試合が行わることになりました。今年はブラスバンドの元気なメロディが夏の舞台を盛り上げます。