8月6日に、いよいよ夏の甲子園が開幕します。岡山大会を制し、6年ぶりに出場を決めた「おかやま山陽高校」について紹介します。

(実況)
「あとひとつで甲子園はおかやま山陽高校。投げました。一塁へのゴロ、一塁の飯田がいまファーストベースを踏んで3アウト試合終了!今年の岡山57チームの頂点はおかやま山陽高校!」
相手は、2年前に同じ決勝戦で敗れた倉敷商業でした。おかやま山陽がリベンジを果たし、聖地・甲子園への出場を決めました。
(おかやま山陽高校 堤尚彦監督)
「なんか信じられない感じ。すごくきつい試合だったので」
(おかやま山陽高校 渡邊颯人主将)
「この仲間と甲子園に行けるという実感が、マウンドに駆け寄ったときに湧いて自然と涙が出てきました」

おかやま山陽硬式野球部。甲子園には春夏合わせて過去2回の出場しています。OBには、プロ野球ソフトバンクホークスで活躍する藤井皓哉投手がいます。
部員98人をまとめるのは渡邊颯人選手と井川駿選手、2人のキャプテンです。


エースでもある井川選手の負担を少しでも軽くしようと、渡邊選手が支えながら2人でチームを引っ張ってきました。
(井川駿主将)
「ひとりで抱えることはないので、2人いたほうが自分はやりやすかったので、そこは嬉しかった」
実は、2人は保育園からの幼なじみです。

(井川駿主将)
「渡邊から初めて聞いたときに『お前と一緒の赤いユニフォームを着る』と言われたのが、ほんとにすごく嬉しくて」
決勝戦、2対2の同点7回からマウンドに立ったのは井川でした。息もつかせぬ接戦。
そして、試合を決めたのは渡邊のひと振りでした。
(井川駿主将)
「こいつ(渡邊選手)と一緒に甲子園に行きたい思いがあったので、すごく嬉しいです」

6年ぶりに、夏の県大会を制したおかやま山陽。チームを率いるのは、就任18年目を迎えた堤尚彦監督です。過去にはジンバブエなど海外の代表チームでも、監督やコーチを務めてきました。
堤監督は、選手たちの潜在能力を最大限引き出そうと、一風変わったオリジナルの練習メニューを取り入れています。
「よーいスタート」
テニスボールの積み上げ、ジャグリング、パンチング。様々なスポーツの要素を盛り込んだ練習です。


(堤尚彦監督)
「選手たちは、もう何年もやっているので、野球がなかなか上手くなりづらくなる年代なんで。新しい動きを習得させてあげると、劇的に変わったりするので」
多くの人々が、ナインを支えともに甲子園を目指してきました。現在5人の選手の面倒をみている松永さんです。

(松永都志子さん)
「みんな幼少の時からコツコツと練習して、甲子園が最後ではないんだけど、これがまた1つのハードルの乗り越えとして、また第一歩二歩と乗り越えられたらいいなと思います」

(マネージャー 山口妃さん)
「サイコロで6面で作っているんですけど、チームの目標である「甲子園3勝」というのを書きました」

決勝の3日後、壮行式には硬式野球部にエールを送ろうと、夏休みにもかかわらず約700人の生徒が集まりました。

(井川駿主将)
「チームスローガンでもある『甲子園3勝』を達成するよう、一戦一戦全力プレーで戦って参りますので、応援のほどよろしくお願いいたします」

岡山大会の激闘を勝ち抜き、6年ぶりに乗り込む夏の聖地。おかやま山陽の夏はこれからが本番です。