「AI技術」について今年に入ってから最も注目されているのが、質問に対して即座に答えてくれる対話型AI「チャットGPT」です。この活用について賛否が分かれる中、きょう中学生が「AI=人工知能」の使い方などを授業で学びました。

(高梁市GIGAスクールサポーター横山弘毅さん)「『牛乳って何?』と。そうすると、こうやってAIが答えてくれます」入力された質問に対して即座に流暢な答えを作ってくれる人工知能「チャットGPT」です。

高梁北中学校で全校生徒約50人を対象に、チャットGPTやAIとの上手な付き合い方を考える授業が行われました。講師はまず「チャットGPT」が現在できるとされていることを紹介したうえで、地元・高梁市の観光名所を尋ねました。

(高梁市GIGAスクールサポーター横山弘毅さん)「4つ目、『大樹寺』。5つ目、『乃木神社』。…これは合っている?違うよね…」

「チャットGPTの精度は絶対ではない」と理解したところで、生徒らも実際にさまざまな質問を入力してみます。

(高梁市GIGAスクールサポーター 横山弘毅さん)「夏休みの課題を1日で終わらせる方法→忍耐強く頑張りましょう」思うような答えが返ってこないことも。

「チャットGPTを利用すると思考力が低下するのでは」といった懸念もありますが、一方でAIを使いこなすためには質問の仕方などをしっかり考える必要があり、AIとの付き合い方次第では学びが広がることも期待されます。

(高梁市GIGAスクールサポーター 横山弘毅さん)「AIが発達して『何でもできるじゃん』と思いがちだけど、今触っただけでも使いこなすのに『技』が必要だなと感じたのでは。うまく使いこなすために、どんなことを学ばなければならないのか、どんな力が必要か」

1時間の授業で子どもたちが感じたのは。

(中学生)「AIが出す情報を全部信じずに、いろんな教科の勉強をして、間違いを見抜けるようにして使っていきたい」

(1年生担任 三木宏修教諭)「『わからないから使う』ではなく、自分の考えや思いの1つの参考資料として、上手に使っていってほしいなと」

これからの「AI時代」を生きていく生徒たち。「AIとの賢い付き合い方」は、今後なくてはならないスキルとなってきそうです。

【スタジオ】改めて、チャットGPTのメリットとデメリットをおさらいしてみましょう。まずデメリットとしては、正確な情報とは限らない。専門的な分野やローカルな分野は苦手。また、「思考力が低下してしまうのでは?」という懸念も聞かれます。

ただ、メリットとして、作業の効率化、膨大な情報量を学習しているため、多角的な情報を即座に得られるなどが挙げられ、AIを正しく使いこなすためには「考える力も不可欠だ」といえると思います。これからの時代、切っても切り離せない「AI」。私たちも正しい付き合い方を考えていく必要があります。