衆議院の区割りの改定いわゆる「10増10減」で、岡山県は小選挙区が1つ減り、5つの選挙区から4つの選挙区となります。そんななか、3人の議員が地盤としている新3区の自民党候補者がどうなるのかが、特に注目されていました。きょう(10日)、自民党はその新3区の候補予定者を、これまでの岡山5区選出の加藤勝信氏とすることを正式に決めました。きょうの自民党本部の発表で決定したものです。

これまでの衆院選では岡山の小選挙区は5つでした。2022年12月に施行された改正公職選挙法による区割りの改定で、この小選挙区が4に減少しました。すべての選挙区と比例代表で6人の議員が選出されている自民党。特に注目されていたのが、新3区を地盤とする加藤勝信氏、平沼正二郎氏、比例区の阿部俊子氏のうち、誰を新3区の候補に据えるか、でした。

そして、自民党本部は次回の衆院選では、地盤の固さや党職などの実績を踏まえ、これまでの岡山5区選出で現・厚生労働大臣の加藤勝信氏を候補者にすると決定しました。加藤氏の後援会長を務める水田はこの決定に…

(加藤勝信笠岡後援会 水田和男 会長)「諸先生たちが耕してきた保守の地盤をいただくわけでして、まっすぐにまっとうな道を行くのみであります」

一方、2021年の衆院選で初当選を果たし、これまでの3区選出の平沼正二郎氏は、次の選挙では比例代表にまわることとなりました。前回、後援会長を務めた長﨑さんは…

(平沼正二郎後援会 長﨑信行会長)「一国一城の主として次回の選挙も出てもらいたかったけれども、若い時の苦難として、ここを乗り越えられなければ、一流の政治家にはなれませんので、頑張れるのでは」

中国比例区で復活当選した、これまでの3区を地盤とする阿部俊子氏も、比例区の候補となります。

(衆議院議員 阿部俊子氏)「選挙区をいただくという話もありましたが、どういう形であれ、岡山の人に恩返しをすることが私の役割だと言い続け、比例という形で考えると言ってもらっています」

★スタジオ

改めて、今回の区割り改定の経緯を振り返ります。まず、2022年12月28日に改正公職選挙法が施行されました。これは投票における「1票の価値に生じた地域差」を2倍未満にするという、いわゆる「一票の格差」を是正するためのものです。法律の施行により、5つの都県で小選挙区を10増やし、10県で10減らす「10増10減」を行いました。

小選挙区を1つ減らすこととなった岡山県では、人口比ベースでの区割り検討が進められた結果、県の面積の約7割を占める広大な「新3区」が誕生しました。この小選挙区を地盤とするのが、加藤勝信氏、平沼正二郎氏、比例区の阿部俊子氏で、次の選挙で誰をすえるのかが、注目されていたというわけなんです。

自民党は、党での実績などから、現・厚生労働大臣の加藤勝信氏を選んだということです。また今回の自民党本部の決定で、新1区の候補者には、これまでの1区選出の逢沢一郎氏が決まっています。