ヒガンバナはどうやって全国に広がった?
──種を作れないヒガンバナは、どうやって日本全国に広がったのでしょう?
(東洋産業 大野竜徳さん)
「答えは、地下にある球根です。
花が終わると葉が出てきて光合成を行い、地下の球根に栄養を蓄えます。そして球根の脇から新しい球根ができ、少しずつ株が増えていきます。
日本中のあぜ道で毎年咲く赤いヒガンバナは、種からどんどん増えたものではなく、人間によって持ち込まれた球根が、長い年月をかけて増え、さらに人の手によって球根が運ばれたり株分けされたりすることで広がっていったと考えられているのです。
実際、中国、日本、韓国のヒガンバナを調べた研究では、日本と韓国では三倍体ばかりが確認され、中国には二倍体も分布していることが分かっています。
日本の三倍体は、中国から持ち込まれた球根が人間の活動に伴って広がった可能性が指摘されています。
稲作や寺院、人の移動などが、その背景として考えられています。
日本の秋を彩るあの花が、実は古い時代に中国からはるばる人間と一緒に旅をしてきた植物だったと考えると、ちょっと歴史を感じますね」










