日本に広く分布しているヒガンバナ ほとんど種子を作らない?
──不思議な性質とは?
(東洋産業 大野竜徳さん)
「日本に広く分布しているヒガンバナは、ほとんど種子を作りません。
その理由は、私たちが普段目にするものが主に三倍体と呼ばれるタイプだからです。
生き物の細胞には、染色体が1組だけではなく、2組、3組……と複数セット存在するものがあります。
私たち人間を含め、多くの生き物は基本的に2組、つまり二倍です。
一方、三倍体のヒガンバナは染色体を3組持っています。
このような植物では、花粉や卵細胞をつくる減数分裂の際に染色体をうまく分配することが難しくなり、正常な生殖細胞ができにくくなります。
そのため、日本で普通に見られるヒガンバナは、ほとんど種子を作ることができません。
種なしの植物になってしまうんですね」










