岡山県北の津山市で学ぶ留学生に地域の魅力を伝えるとともに、市民との交流につなげようという取り組みです。タイからの留学生が日本の伝統や歴史を体験しました。


岡山県の郷土伝統的工芸品に指定されている作州絣(さくしゅうがすり)のコースター製作です。


今年4月に来日した、タイの留学生のジアラナイピタックン・ピーラポップさんとソイウィチャー・ジャッカプームさん。様々な体験を通じて日本の歴史や文化に触れます。

(津山高専1年生 ジアラナイピタックン・ピーラポップさん)
「楽しいです」


津山高専で学ぶ2人が訪れたのは、江戸から明治にかけての街並みが残り、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「城西地域」。エリアの西側は17の寺が集まる寺町です。

そのひとつ愛染寺の副住職、豊福晃央さんが地域の歴史的背景などを解説しながら案内しました。

(津山高専1年生 ソイウィチャー・ジャッカプームさん)
「日本の寺は木の色です、でもタイの寺は黄色です。ピカピカです」

同じ仏教国のタイですが、全く違う寺の様子に2人は興味津々。続いて体験するのは…写経です。神仏の御利益があり心を穏やかにするといいますが…


(津山高専1年生 ソイウィチャー・ジャッカプームさん)
「漢字を勉強するのにいいと思います」
日本語を猛勉強中の2人には、写経もまるで漢字ドリル。

(津山高専 道上史絵さん)
「学校外の地域の方々と交流する機会が難しいという現状もありますので、いい機会だったのではないかと思います」

2人が通う津山高専は、毎年アジア各地から留学生が入学し現在20人が学んでいます。しかしこれまで留学生の多くは市民と交流する機会がないまま卒業とともに帰国していました。


津山の魅力を伝えるチャンスを逃すのはもったいないと、市や住民が共同で企画したのが今回の「街歩き」…留学生交流・サポート事業です。

(津山市地域づくり推進室 田中陽子さん)
「思い出を作っていただきたいな、ということで今回企画しました。母国のご家族や友人の方に津山のことをPRしていただきたいということも期待しております」
津山市に7年間滞在する予定の2人。様々な体験を通じて町を身近に感じたようです。

(津山高専1年生 ソイウィチャー・ジャッカプームさん)
「きょうはとても幸せでした。いろいろな事をさせてもらってとても楽しかったです」

(津山高専1年生 ジアラナイピタックン・ピーラポップさん)
「津山は第2の故郷だと思います」

卒業後もまた訪れたくなる津山市に。今後も祭りへの参加や正月体験などが予定されています。