カンボジアで体育の教育に携わる教員らが、岡山市中区の小学校を視察に訪れました。招待したのは、現地で教育支援を続けている岡山市のNPO法人。現地で、健やかな心身を育む教育の定着を目指しています。


音楽に合わせ元気いっぱいに踊る子どもたちを見つめるのは、カンボジアの小中学校の教員や教育省の職員ら14人です。岡山市に本部を置くNPO法人ハート・オブ・ゴールドの招待で視察に訪れました。


マラソンの五輪メダリスト、有森裕子さんが代表を務めるこのNPOでは、内戦などにより一度は教育システムが崩壊したカンボジアで支援を続けてきました。

読み書き、計算などに比べ体育は、特に指導体制の構築が遅れていた分野だったといいます。

(ハート・オブ・ゴールド 西山直樹事務局長)
「自分たちが考えて動いて、体育であると友達と協力して話し合ってルールを守って…そういった所を身につけやすい科目だと思っておりますので、子どもたちが大人になった時に必要な態度・知識・技能を身につけてもらう。」


きょう(12日)視察したのは、岡山大学教育学部附属小学校の生徒が運動会で披露するダンスの練習です。決まった振り付けもありますが、自由に表現する時間も設けられていてカンボジアの教育者には新鮮に映ったようです。


(プノンペンで体育を教えるチャイ・ボパさん)
「表現力などを見て、中学校で教えているクリエイティブダンス等に生かしていきたい。子どもたちが楽しそうに体育の授業に参加しているということは、やっぱりカンボジアに戻った後に、そういう授業を展開できるように努力していきたい。」

スポーツを通じ、健やかな体だけでなく豊かな心も育てる教育がカンボジア全土に根付くよう今後も支援活動が続けられます。