生活できる状況ではなかった自宅…高松市で暮らすことを決意
生活できる状況ではない自宅を目の当たりにし、高松市で暮らすことを決意しました。16歳から携わる輪島塗を続ける一方で、香川漆器と輪島塗のそれぞれの伝統をいかす新しい作品づくりに没頭しています。
(和宗貴徳さん)
「高松にしかない存清という技法だったり、そのような漆の作品と出会えた。こちらでしかできないものをつくっていくのが今の夢です」
その取り組みの中で完成させた作品のひとつが「朝霧(あさぎり)」です。平和と繁栄の象徴である鳳凰を描きました。
(和宗貴徳さん)
「悲惨なものがなくなる日が来たらいいなと、輪島塗の復興を願って、落ち着いて仕事ができる輪島市になったらいいなということを重ねてつくりました」

重ね塗りした色漆を彫って模様を描く、香川漆器の「彫漆(ちょうしつ)」という技法を輪島塗に取り入れました。
(和宗貴徳さん)
「漆と言ったら輪島塗というくらいに、技術が積み重ねられた作品が輪島塗なので、残していきたいです。どんな形か分かりませんが応援していける形になれば。一緒にやっていくぞという気持ちです」
地震と豪雨災害からの復興のためにも、輪島塗の文化を残したい。和宗さんは、高松で再起を図ります。
和宗さんの作品を展示している「香川の漆器伝統工芸士まつり」は今月(10月)21日(月)まで栗林公園の商工奨励館で開かれています。










