1986年に香川県さぬき市の山中で発見された化石の一部が、白亜紀の恐竜「ハドロサウルス」であることが断定されました。さぬき市が恐竜化石の重要な産地である可能性が高まっています。

今回「ハドロサウルス」と断定されたのは、1986年に丸亀市に住む金澤芳廣さんがさぬき市の山中で見つけたもので、縦横10cmほどのハート型に近い形の骨の一部です。和泉層群と呼ばれる8300万年前から7200万年前の白亜紀後期のカンパニアン期末の地層から発見されました。

これまでこの化石について、モンゴルでの恐竜発掘研究を行っている岡山理科大学生物地球学部生物地球学科や、東京都市大学理工学部自然科学科などを中心とした研究チームが、白亜紀のほかの恐竜のデータとの比較やCTスキャナーによる解析などを重ねてきた結果、化石は「ハドロサウルス」の背骨の一部と断定し、きのう(7月23日)、国際学術雑誌「Paleontological Research」のオンライン版に論文を掲載し発表したものです。


「ハドロサウルス」は草食の恐竜で、カモノハシのような口が特徴です。アジア地域では「ハドロサウルス」の化石は限られた地域でしか発見されていないため、「ハドロサウルス」がどのように多様化し、四国地域にまで分布したのかなどの謎を解明する手掛かりとなるとみられ、さぬき市が恐竜研究において極めて重要な地域であることもわかってきました。










