わずか19条の規定が生む「裁判官ガチャ」の実態

刑事訴訟法には約500の条文がありますが、再審の手続きに関する規定はわずか19条分しかありません。内容も「誰が請求できるか」といった基本的なものにとどまり、「どのように手続きを進めるか」という肝心な点が極めて不明瞭です。

このため、再審の進め方は裁判官の広い裁量に委ねられています。これを「職権主義」といいますが、実態は裁判官の姿勢次第という側面があり、一部では「裁判官の当たり外れがある『裁判官ガチャ』だ」と皮肉られるほど不透明なものになっています。

近年、袴田事件や福井女子中学生殺害事件(前川彰司さん)で再審無罪が確定しましたが、いずれも逮捕から30年以上を要しています。特に前川さんの事件では、無罪を決定づける重要な証拠が開示されたのが再審請求から19年後でした。こうした事態を受け、超党派の国会議員連盟が結成され、法制審議会での議論も本格化しています。